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[vsnet-j 2657] Historical document: EF Peg



Historical document: EF Peg

 その昔、某所で紹介した文書ですが、今となっては新しい人はほとんど読めない
 ようなところに行ってしまっていると思われますので、文書が見つかったところ
 でその都度紹介していきたいと思います。内容は古いものも多いので、その点は
 考慮して読んでください。一部当時関係した人名が出てくるところもありますが、
 ご了承ください。

(1992/07/10)

 EF Pegは Hoffmeisterが発見した変光星で、Eschは周期164日にミラ型に分類
していました。しかし他の研究者によれば13.5等付近であまり変光しないという、
相矛盾する見解が発表されていました。この謎が解けたのは、Sonneberg天文台
のTsesevichが40cmアストログラフで撮られた146枚のプレートから、1枚だけ
「変光しない」と判定された星のそばに星像を見いだしたことによります。つま
り変光星のすぐ近くに明るい星があったため、変光星が暗い時は「変光しない」
ように見えてしまう、ということです。
その後、Sternberg天文台の70cmによる写真から、同じ位置に15.5等の星像が写
っているプレートが発見され、他の晩にはその位置には17等よりも明るい星の像
は見られないことが判明しています。変光しない側の星との離角は 5", 位置角
305゜です。パトロール写真456枚を調査し、そのうち11枚ににEF Pegが写ってい
ました。増光確率 2.4% というところで、やや増光のまれなUG型に対応します。

得られた極大 JD と光度は以下のようです。
  No.     JD        mpg
   1    2436071    11.4
   2    2437906    10.7
   3    2438679    11.2  (1枚のみ)
   4    2443813    15.5  (1枚のみ)
このうち、No.1のものは、短く急激に減光し、No.2のものは極大に達したあと、
ゆっくりと減光しています。この動向をみてこの天体はSU UMa型に違いないと推測し
て、日本変光星研究会会誌「変光星」 No.109 に発表しました。
この星に関する主な情報は Astron. Tsirk. No. 1043 というロシア語で書かれた雑
誌に出ていたため(一緒懸命に辞書を引いて読みました)、世界でほとんど誰も注
目していなかったものと思われます。AAVSOでも、Eschの分類を受け継いで、ミラ型
として観測していたようです。(しかし変光しないミラ型だと誰も思わなかったのだ
ろうか?)

その後、かなり経ってから、GessnerはSonnebergのパトロール写真(1928-1986)を調
査して、この星が以下の増光を示したことを見いだしています(IBVS 3209)
      JD
   2426333
   2426988
   2430547
   2435781
   2436071
   2437906-7911
   2438680
   2439672
   2445165
Tesevichの発表と重なるものが多いですが、文献上でSU UMa 型の可能性が発表され
たのは、このGessnerの論文が最初だったと思います。

こんな調子で国内でもモニターが続けられたのですが、1983年の最後の増光記録を
最後に、増光が起こらず、みんな少しあきらめつつあったところへ、1991年10月の
増光が起こり、ドイツのSchmeerが第1発見者となったということです。この時は
Schmeerも述べていますが、1991 Oct. 15 にmv=10.7の極大を迎えました(Schmeer
and Poyner 1991)が、VSOLJのモニターでは1987年以降には増光がなく、Gessner
(1988) の記録以来、8年ぶりの現象と思われます。大宇陀観測所をはじめとする各
国の観測者によって、SU UMa型矮新星のスーパーアウトバーストであることが確認
されたいきさつがあります。(IAUCs No.5371,5372,5378)
 その時得られたスーパーハンプ周期は、0.08704日で、SU UMa型の中では YZ Cnc,
TY PsAに次いで長い周期を持つものでした。

References:
  Tsessevich, V. P., Goranskij, V. P., Samus, N. N., Shugarov, S. Yu.,
    1979, Astron. Tsirk. No. 1043.
  Gessner, H., 1988, Inf. Bull. Var. Stars, No. 3209.
  Schmeer, P. and Poyner, G., 1991, IAU Circ., No. 5369.
  Kato, T. and Takata, T., 1991, IAU Circ., No. 5371.
  Howell, S. B., 1991, IAU Circ., No. 5372.
  DeYoung, J. and Schmidt, R., 1991, IAU Circ., No. 5378.
  Hameury, J. M., King, A. R., Lasota, J. P., Ritter, H., 1988,
    Mon. Not. R. astr. Soc., 231, 535.
 日本変光星研究会「変光星」 No.109 (1987) p.84
 日本変光星研究会「変光星」 No.120 (1988) p.92
 VSOLJ Light Curves II. Cataclysmic Variables etc. in preparation


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