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[vsolj-alert 184] SN 1998dm in MCG -01-4-44



                        VSOLJニュース  (004)

                          超新星1998dm

                                         著者  :山岡 均(九大理)
                                         連絡先:yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

  これまでも数多くの超新星を発見してきているLick天文台超新星サーチグルー
プが、先日再び、興味深い超新星を発見しました。IAUC 6993(1998年8月23日
付)によると、超新星1998dmと名付けられたこの超新星は、くじら座の棒渦巻
銀河MCG -01-4-44に出現したもので、位置は赤経1時26分13.97秒、赤緯-6度6
分14.0秒(2000年分点)、母銀河の中心から14秒西、37秒南にあたります。

  発見は8月22.5日(世界時、以下同じ)で、翌日確認されたのですが、8月17.5
日に撮影した画像には写っておらず、爆発後かなり早い時期に発見されたもの
と思われます。これまでに報じられた等級(発見グループによる、フィルター
なしCCD等級)は、以下の通りです。

8月17.5日  >18.5
   22.5     16.8
   23.4     16.5

  スペクトル観測から、この超新星は、極大前のIa型超新星であることが明ら
かになりました(IAUC 6997, 8月25日付)。ただし、典型的なIa型超新星に比べ
て赤く、また吸収線の様子から、このSN 1998dmは、やや暗いタイプのIa型で
あろうと述べられています。

  Ia型超新星は、以前は極大時の絶対等級がほぼ一定であると考えられており、
遠い銀河の距離を測るための基準として有望視されていました。しかしここ10
年ほどの研究で、Ia型超新星にも暗いものがあることがわかってきました。し
かしその例はまだ少なく、それらの性質の理解にはよりたくさんの観測が必要
です。

  母銀河の後退速度から推定された距離からすると、典型的なIa型超新星なら
ば極大時の明るさは14等程度になると見込まれます。SN 1998dmはもう少し暗
いのではないかと予想されますが、今後の明るさの変化に注目が必要です。

  ファインディングチャートなどの最新情報は、
http://vsnet.kusastro.kyoto-u.ac.jp/vsnet/SNe/sn1998dm.html
で御覧になれます。

							1998年8月26日

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