山岡@九大理 です。 非常に明るい超新星が続々と出現しています(1998S, 1998aq)が、もうひとつ、 やや明るくなるかもしれないものの発見が報じられています。すでに加藤さん などがコメントしていますが、ひととおりまとめた情報を流します。 IAUC6877によると、北京天文台のグループが、Sb型の銀河NGC2916に超新星 1998arを4月14日に発見しました。発見時の光度は18.4等、翌日の観測では 18.2等とのことです(いずれもフィルターなしCCD)。位置は、赤経9時34分 58.86秒、赤緯+21度42分57.5秒で、母銀河の中心から東に17秒、北に39秒のと ころです。 銀河の後退速度は3665km/sですから、だいたいVirgo clusterの3倍前後くらい の距離です。1998aqなどよりは遠く、1998anや1998abなどよりは近いところで す。Iaだと極大で14等台後半、その他だと16等以下という見積もりです。 型の報告はまだです。日本でスペクトルが撮れるとしたら岡山くらいでしょう か。 いまのところ暗いみたいですが、増光途中の可能性もあります。可能な方は追 跡してみるとよいでしょう。 九州大学(六本松地区)理学部物理学教室 山岡 均 〒810-8560 福岡市中央区六本松4-2-1 yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp