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[vsnet-j 1189] Re: Kyoto slew survey
- Date: Thu, 10 May 2001 09:53:11 +0900 (JST)
- To: vsnet-j
- From: Taichi Kato <tkato>
- Subject: [vsnet-j 1189] Re: Kyoto slew survey
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
Re: [vsnet-j 1185] Re: Kyoto slew survey
> >> 鳥居さんの画像の結果より、レデューサーの有無で感光特性が変わることが分
> >> かっています。つまり、他の方の画像で同じKAFのE有りのCCDを使ったノーフィ
> >> ルター画像があっても、比較して新変光星は捜索できないことになります。
>
> あれは、晩によって、値が一致しないという結果ですよね。
> で、晩によって、レデューサーをいれるとか入れないとか構成が違っていたと。
そもそもあれは何が測定されているのかわからないですが、根本的に間違っている
ような気がしました。変換係数の定義か計算方法が最初から違ってそうに思えます。
#そうでなければ、そもそも測定器にならないようなCCD、というのはちょっと考え
#にくいので・・
##昔のCCDではたまにそういう例があったそうで、ある天文台ではだいぶしてから
##気がついて、それ以前のデータはまったく役に立たなくなった、みたいな話は
##ありました。
> きちんと、光学系と変換係数に因果関係はみられるのでしょうか?
測定・計算方法の正当性を確認していただくとともに(これが正しくないと測定
にならない)、対照実験としての条件を満たす必要がありますね。光学系以外は
全て同じ条件に揃えるとか。
#この辺はバイオの人の方が一層厳密だったりして (^^;
> 日によって大気減光の程度(波長依存性あり)が違っていただけという可能性もあ
> りますよね。
これは結構影響するかも知れませんね。光学系の差ぐらいに匹敵するかも知れま
せん。また光学系でも、光学系が汚れている時と新品と、あるいはメッキの劣化
とかの影響を考えると、それこそ可能性は無限に存在しそうで、「いったい何が
効いているのか」をもっと定量的に見極める必要があるでしょう。光学系由来の
差が天候由来の差より小さければ、分類はまた違ったものになってくる必要があ
るかも知れませんし。
あ、冷却温度でCCD特性が変わる可能性もありますね。
> PS. 自分の観測でも、Icバンドとかの測光で、比較星との色が大きく違う場合
> (わたしの対象星だと大抵の場合違う)、晩毎の変動
> が、本当の変光なのか、大気の状態の差なのか気になることがあります。
> もっとも、その場合の影響が、等級にしてどれくらいなのか、定量的な考察はした
> ことが無いんですが...。
>
> どれくらいの差がでるものでしょう>加藤さん
Ic バンドでは結構大きかったです。0.1等ぐらいの差が残ってしまうことがあった
ように記憶しています。
> PS2. 春の天文学会のジュニアセッションで、δScoのスペクトルを2晩撮ったら、
> 長波長側でスペクトルが大きく違ったけれど、こ
> れが、本当の変動なのか、大気の影響なのか考察した発表がありました。
これはよくわからなかったです。よくは調べていないのですが、それほど大きな
大気吸収の変化のある波長域のような感じではなかったのですが。