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[vsnet-j 872] Re: Kyoto slew survey
- Date: Tue, 6 Mar 2001 00:15:54 -0600
- To: vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
- From: Seiichi Yoshida <comet@aerith.net>
- Subject: [vsnet-j 872] Re: Kyoto slew survey
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
吉田誠一です。
加藤さん [vsnet-j 863]:
> > PIXY 1 の場合は、これくらい画像サイズが小さいと過剰検出していましたが、
> > PIXY 2 ではそれは抑制されています。また、星像が伸びていますが、その影
> > 響はほとんど現われていません。
>
> すばらしいです。これならば十分実用に耐えそうですね。
星が伸びている、という話からは逸れますが、最近は、どういう方からどうい
う画像を頂いても、
・20等より明るい星が写っていなくて、USNOと比較できない。
・球状星団しか写っていない。
・星が5個以下しか写っていない。
ということでもなければ、まず95%以上の確率で検査できる自信が付いてきま
した。PIXY 1 の時もそれなりに検査できたのですが、PIXY 2 の開発では、単
なる PIXY 1 の移植ではなく、結構処理も改良してきました。それに、何より
もう2万枚も検査した経験がありますから。
> これから提供する領域に、いろいろな密度の部分が含まれていると思いますの
> で、試していただければすぐ判明しそうですね。
PIXY の開発は、当初から精度よりも、自動化を念頭に置いたタフさ、
capacity の広さを最重要課題としてきました。例えば、
http://vsnet.aerith.net/comet/catalog/1996B2/pictures-j.html
にある、久保庭さんや宮崎さんのメトカーフ追尾された3月下旬の百武彗星の
写真をキャプチャーして、これでマッチングが成功するかどうか、が、初期の
頃やっていた実験でした。
そのため、多少星が伸びていたりする程度なら、マッチングまではほぼ確実に
成功します。ただ、その後で精度を追い込んだり、極限等級を定めたりする箇
所で、失敗してしまったり、星の軌跡が複数に分割されてしまったりして、最
終結果はなかなかうまくいきません。
> いや、本当に MISAO project に提供する、というアイデアで始まったものでした。
それはめちゃくちゃ嬉しいです。
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吉田 誠一 / Seiichi Yoshida
comet@aerith.net
http://vsnet.aerith.net/index-j.html