Future of variable star organizations ドイツのBAVでBAVの将来(もうちょっと広い意味で変光星観測者団体の 将来)についてかなり議論されているようです。会報上でかなり議論が続いて いるようですが、WWWでも公開されています(もちろんドイツ語ですが、最近 は翻訳サービスも充実してきているので工夫次第でかなり読めます)。 こういう議論をきちんと世界に発信することを前提に公開しながら進めている のはさすがと言えるかも知れません。 #たまたまスペインの事情も知っているのですが、ここでもちょっと前にかなり #議論されていました ちょっと注意を引いた点として、「活動に見合っただけの注目を得ていない」 (特にインターネット上での注目が意識されているようです)という不満がか なりあるそうです。英語圏以外のホームページは自国語だけで作っても「海外」 から注目されない、という共通の悩みがあるようです。 BAVというと結構大きな組織のように感じますが、何か(例えば何かの増光 など)あった時にCCD観測できる人が1人(?!)しかいないそうで、何とかし なくては、という話がありました。また激変星の観測など、目測数の8割ぐら いが特定観測者の年もあるなど、1人がやめると非常にやばい状態であることな ど紹介されていました(これはどこの国でも同じような感じとは思いますが...) 速報の問題も取り上げられていました。確かBAVは10年以上前に電話連絡網 を有料サービス(?)で始めたとの話がありましたが、あまり機能している話も聞 かずそのままインターネット時代に突入してしまって、有効な国内連絡体制を立 て切れていない(一部の人は海外ニュースを購読しているが、ほとんどの人は 情報を知らないまま)印象を受けました。 あと専門家からのコメントもあって、古典的な変光星観測から離れて、光度観測 の応用分野(GRBとかマイクロレンジングとか)をもっとやった方がよい、と いう話もありました(「おやつ」とするにはよくても「主食」はやっぱり違うん ではないだろうか...)。日本経済ではありませんが、どうも「失われた10年」 を過ごしてきたのではなかろうか、つまりアドバイザの専門家を含めてこの10 年の世の中の進展に乗り切れなかったのではないか、とも思えます。 うーん、どこも事情はそう違わないのかな、という印象でした。海外からみると VSOLJはどういう風に映っているのでしょうね?