山岡@九大理 です。 >> 有名なSN 1987Aの周りの3重リングを「惑星状星雲」と呼んでいる例は聞い >> たことがない。 > > ちなみにどういう呼び方があるのでしょうか? nebulosity around SN 1987Aとか。そのまんま。diffuseとは言わないですが。 #HSTによってresolveされる前、ESOの撮影で「ナポレオン帽のような形の #nebulosityがある」とか何とか言われたのが最初かな。あ、その前に紫外の #light curveで星周にガスがあるのはわかってたか。 > そうだよなぁ、と思って気になりました。でも、従来から使われている >「散光星雲」という用語を聞いたことのない(大学ないし大学院に入って初 >めて天文に触れた方は、H II region とか reflection nebula しか聞いたこ >とがない、という状況は十分ありそうな気がします)人にとっては、案外自 >然な使い方だったりする可能性も、もしかしてあるのかなと思った次第です。 そうだったら、わざわざ「散光星雲」というtermは使わないのでは?? > もとはそうなんだけど、放射の物理過程で分類してある文献ももしかする >とあるかも知れない 手元の天文初心者向けの英語の本では、gaseous nebulaeは、emission nebulae, absorption nebulae, reflection nebulaeの3分類をしてます。 日本語で言うなら、やっぱり「輝線星雲」「吸収星雲」「反射星雲」かなあ。 散乱だと、輝線も反射も含む概念っぽい。もちろん、力学的散乱との混同もあ りそう。 diffuse nebulaを訳すときに、「不定形星雲」とでも言ってれば混乱はなかっ たかもね。惑星状星雲って輝線星雲の一種だから、包含関係を工夫しないとい けないんだろうなあ。 九州大学(六本松地区)理学部物理学教室 山岡 均 〒810-8560 福岡市中央区六本松4-2-1 yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp