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[vsnet-j 1592] Re: Sankou-seiun



山岡@九大理 です。

>> 有名なSN 1987Aの周りの3重リングを「惑星状星雲」と呼んでいる例は聞い
>> たことがない。
>
> ちなみにどういう呼び方があるのでしょうか?

nebulosity around SN 1987Aとか。そのまんま。diffuseとは言わないですが。

#HSTによってresolveされる前、ESOの撮影で「ナポレオン帽のような形の
#nebulosityがある」とか何とか言われたのが最初かな。あ、その前に紫外の
#light curveで星周にガスがあるのはわかってたか。

> そうだよなぁ、と思って気になりました。でも、従来から使われている
>「散光星雲」という用語を聞いたことのない(大学ないし大学院に入って初
>めて天文に触れた方は、H II region とか reflection nebula しか聞いたこ
>とがない、という状況は十分ありそうな気がします)人にとっては、案外自
>然な使い方だったりする可能性も、もしかしてあるのかなと思った次第です。

そうだったら、わざわざ「散光星雲」というtermは使わないのでは??

> もとはそうなんだけど、放射の物理過程で分類してある文献ももしかする
>とあるかも知れない

手元の天文初心者向けの英語の本では、gaseous nebulaeは、emission
nebulae, absorption nebulae, reflection nebulaeの3分類をしてます。
日本語で言うなら、やっぱり「輝線星雲」「吸収星雲」「反射星雲」かなあ。
散乱だと、輝線も反射も含む概念っぽい。もちろん、力学的散乱との混同もあ
りそう。

diffuse nebulaを訳すときに、「不定形星雲」とでも言ってれば混乱はなかっ
たかもね。惑星状星雲って輝線星雲の一種だから、包含関係を工夫しないとい
けないんだろうなあ。

			九州大学(六本松地区)理学部物理学教室  山岡  均
			〒810-8560 福岡市中央区六本松4-2-1
			yamaoka@rc.kyushu-u.ac.jp

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