Re: [vsnet-j 1192] Re: Kyoto slew survey > レデューサーはF値を変更するだけが本来の目的なので、分光特性もそう変化 > するはずはない、と思うのですが、基本的にレンズなので、変わってしまうの > だと判断しています。 普通の光学ガラスを使っているならば、U-band などには影響が出やすいですが、 それ以外の波長では一般にそう大きな吸収がないのが普通ですね。 > 逆に、反射望遠鏡の場合は、鏡面での反射で分光特性が変わってしまうことは、 > 現実には無視できる範囲内である、と思っています。 これはまたどうして? > > 60% と 50% ならば、等級に直せば 0.2等の違いに相当しますから、これは見逃せ > > ない要因になるのではないかと思います。 > > MISAO的には無視できる範囲内です (^^; > > という理由はいろいろありますが、 > > ・星の光は特定の波長だけでないので、全体としてはそう差が生じない。 ABG か non-ABG かで、赤外カットの重要度が違ってくるとか、割とよく聞く話 ですね。おそらく目でみてわかるぐらいの違いが生じるのでしょう。 特に赤い星では、ほとんど赤外に近いところしか出していない場合もあるので、 この違いがもろに効いてくる場合もあるかも知れません。 > ・MISAOでは撮影時の天候や高度等の情報を考慮していない。よって、それら > と同等の影響を与える要因は無視する。 それならば、それこそ reducer とか補正版とかは無視できるんじゃないかなあ。 #透過系を気にするのであれば、chip だけでなく、CCDの窓に何を使っているかとか #コーティングの種類とか、他にもいっぱい気にしなくてはいけない事項があるで #しょう。 正確な手法で変換係数を求めてみて、何が効いているのか見極めることがいず れにしても大切ですね。反射・屈折による違い、とか reducer の効果、とか 仮説を立てるのはよいですが、それを検証することなく(あるいは検証方法が 正しいか確認することなく)話を進めてゆくのはあまり科学的じゃありませんね。 逆にいえば、「変換係数を求めること」「変換係数を用いて目的のCCDに合わせ たシステムを設定すること」「そのシステムでの光度を求めること」が整合性 を持って行われていない(としか思えない)ようなデータでは、いくら数字を 発表しても、そもそもデータの信頼性すら疑われることになりえます。