吉田誠一です。 > Subject: [vsnet-j 1188] Re: Kyoto slew survey > 本当? ABG gate が上に乗っているわけだから、その吸収の差なんか reducer > の有無なんかよりずっと大きいのじゃないかと思いますが? それは、レデューサーの分光特性を調べないと、正確には分かりませんね。 レデューサーはF値を変更するだけが本来の目的なので、分光特性もそう変化 するはずはない、と思うのですが、基本的にレンズなので、変わってしまうの だと判断しています。 逆に、反射望遠鏡の場合は、鏡面での反射で分光特性が変わってしまうことは、 現実には無視できる範囲内である、と思っています。 > 60% と 50% ならば、等級に直せば 0.2等の違いに相当しますから、これは見逃せ > ない要因になるのではないかと思います。 MISAO的には無視できる範囲内です (^^; という理由はいろいろありますが、 ・星の光は特定の波長だけでないので、全体としてはそう差が生じない。 ・MISAOでは撮影時の天候や高度等の情報を考慮していない。よって、それら と同等の影響を与える要因は無視する。 ・変光星検索の閾値は0.4等である。 ・Tychoを使って補正しても、誤差は最大0.2等ほどある。 といったことに加え、 ・MisV化の背景には、光度を蓄積すべき価値のある星を選別するという目的が ある。清田さんの紹介されたほどの分光特性の差で、周囲の星に光度差が生 じていない状況で、ある星にだけ明らかな光度差が生じている場合、万一そ れが同一光学系では変光として検出されない現象であったとしても、その天 体に名前を付け、光度を蓄積する価値はあると考えられる。 という想いもあります。 # MisV = 変光星、と称する以上、反論はありそうですが。 -- 吉田 誠一 / Seiichi Yoshida comet@aerith.net http://vsnet.aerith.net/index-j.html