吉田誠一です。感想です。 > 長谷田さんの測定の結果、この星は11.8等星から14.5等星以下まで、なんと2.7 > 等級以上の大きな変化を示すことがわかりました。この「うずまき星」がこのよ > うな大きな変化を、しかも1か月程度の比較的短い時間で起こすことは全く予想 > されていませんでした。長谷田さんのこの発見はこの天体の謎を一層深めるとと 彗星などと異なり、変光星の発見者が「最初に変光を見つけた人」という単純 な規定で決められないという良い一例になったように思います。 今回、MISAOはこの天体を見逃していましたが、仮に変光を捉えてMisV番号を 付けていたとしたら、却って面倒だったかもしれません。MISAOでは単なる変 光しか捉えていませんが、長谷田さんは「1か月程度の比較的短い時間で起こ す」ことを発見されました。それこそが貴重な訳ですが、MisV番号が既に付い ていると、長谷田さんが発見したことの重大性が伝わりにくくなっていたかも しれません。 MISAOについて考えると、この天体は良く見るとASAS変光星として符号が付い ていますから、もし長谷田さんが見逃されていれば、後日PIXY 2で再検査した としても、ひっそりとASAS番号で光度が報告されて終っていた可能性が高いで す。 -- 吉田 誠一 / Seiichi Yoshida comet@aerith.net http://vsnet.aerith.net/index-j.html