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[vsnet-j 254] Re: CCD vs visual observations



Re: CCD vs visual observations

> 1954年に古畑先生が天文月報に「変光星の舞台は回る」との随想を書かれ
> 掃天乾板の蓄積や光電管によりアマの眼視観測もその価値が薄れたと論じられ
> た事をまず思いだしました。(アマ天史を参照して下さい)

 AAVSO discussion でも、「1世紀前に写真観測が眼視観測を駆逐するだろう」
 という予想がなされた、との記述がありました。でも実際のところはそうなって
 いない点ではどちらも同じですね。

> やはり写真(今ならCCD)を推奨されていました。

 1980-1990年代の様子は比較的知っていると思いますが、(現代のCCDに比べ
 ると)写真観測のモチベーションは低かった気がします。実際にネガを借りて見
 せてもらったこともありましたが、眼視よりむしろ光度差がわかりにくく感じて、
 この方法で精度を出すのは結構特殊技術のような気もしました。何よりも写真が
 撮れる機材がない。

 ・・と思っていたのですが、大学の天文同好会のメンバーにお願いして写真を撮
 らせてもらったところ、京都市内でも結構よく写ることがわかって、何晩か写真
 観測したことがあります。視野内のたくさんの変光星を同時に捉えることができ
 るのは面白かったです。(自分の機材でもないのであまり深くは追求しませんで
 したが)。

> ただ話題のさそり座デルタの発見などCCDでは到底出来ないと思います。

 Otero自身が AAVSO discussion に書いていますが、「CCDはとても手に入ら
 ない」とのことです(彼の発言、およびそれに対する Droege のコメントの両方
 をお読みいただけるとそれぞれの考えの違いがよくわかっていただけると思いま
 す)。

 あれだけの精度を追求しているOteroのことですし、もしかしたらCCDを使え
 ていたら気になる星を片っ端から測っていて多数のBe星の活動を捉えていたかも
 知れませんし、あるいは眼視ゆえにあのような明るい星に限定して目が届いてい
 たのかも知れません。1980-1990年代の自分の観測を思い出しても、もしその時期
 にCCDが使えていたら何をやっていたか見当が付かない気もしますし(眼視だ
 からUG型のモニターを面白いと思ったのかも知れません)この辺はくり返しのき
 かない、わからないところです。

> AAVSOについては両極化したように感じています。 ジャーナルには
> プロのアストロノミカル・ジャーナルに出てもおかしくない論文が増えた
> 反面、マッテイ・デイレクター中心に普及を進めているHOA(Hand on
> Astrophysics)  は眼視観測主体のテキストです。

 「教育目的」とか書きましたが、おっしゃる通りHOAがありました。このよう
 な形に両極化するのは、今後世界的に見ても、あるいは個人レベルでも案外普遍
 的になってゆくかも知れません。そのような両極化が進んで行った時にでも、
 現状の「変光星観測者」としてまとまりのある姿を続けられるかには、両者の共
 存するこういう場(あるいはAAVSO discussionのような)での相互理解が大切な
 役割を果たすようになるかも知れませんね。

tkato

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