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[vsnet-j 239] Re: CCD vs visual observations
- Date: Sat, 18 Nov 2000 17:53:36 +0900 (JST)
- To: vsnet-j
- From: Taichi Kato <tkato>
- Subject: [vsnet-j 239] Re: CCD vs visual observations
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
Re: [vsnet-j 234] Re: CCD vs visual observations
あんまりCCDと眼視観測、とは関係ないかも知れませんが、プロとの関係につ
いて。
> 僕が頭にあるのは相利共生なんですね。つまり、双方にプラスになることです。
> それが一番いい道なんですから。
言わんとすることはよくわかるんだけど、アマチュア全体とプロ全体の相利共生
なんてほとんど不可能なんですね。「全体」でなくても変光星に関る人だけでも
そうだけど。というのは、プロは基本的に個人ないし小グループの活動によって
いるので、その人なりグループによってアマチュアをどう捉えるかはまったくま
ちまちなんです。総論的な「プロとの相利共生」は非常に難しい。
変光星に関連ある分野をやっているプロの中で、しかもアマチュアと協力して何
かをしたい、と思っている人の中にももちろん、CCD観測をするアマチュアと
だけ協力したい、それこそ眼視観測不要、という人もいます。実際に VSNET に
データ請求をされた方で、「眼視観測は不正確なので必要ない」とかわざわざ書
かれる方もあります。個々には問題あることやっているわけじゃないんだけど、
こういう動きばかりが目立ってしまうと危機感があるんですね。というのも、
こういう形で選別してアマチュアにアプローチするのは、ほとんど「引き抜き」
に近いし、そのような活動に参加するようになったアマチュアの多くは(世界的
にみてそうです)従来型の活動やコミュニティから分離してゆく傾向が強いので
す。つまり、その選ばれたアマチュアにとっては「相利共生」かも知れないけど、
そのアマチュアの属していたコミュニティにとっては、観測者を持って行かれる
だけで、ほとんど「寄生」になってしまっています。コミュニティで一生懸命努
力して新しい分野を開拓していったところで、その中で指導的立場にあった人が
そのコミュニティに大したメリットもないままに奪われていってしまう(人では
なく活動のアイデアだったりもしますが)、という状況が目立ってきています。
こういう状況には結構多くの方が危機感を覚えていることは、何人かの手記でも
わかりますし、「CCDを使っている一般アマチュアからこの分野に入る人を増
やすのならばともかく、ただでさえ少ない眼視観測者を根こそぎ(一部のプロを
手助けするために)CCD観測者として奪おうとする動きは受け入れがたい」と
言われる方もおられます。まったくこの考えに同感なんですが、変光星観測界は
今まさにそういう状態に置かれていると言っても過言でないのです。時流の流れ
るままに受動的に変化を傍観しているばかりだと、一部の人はハッピーになるか
も知れないけど、変光星観測者として、一人、また一人、と抜けて行くだけで結
局長年培ってきたことのうち何が残ったのだろうか、ということにもなりかねな
い。プロの側から提案する「プロ・アマ共同」というニュアンスに、いつも何か
違和感を感じるのにはそういうことがあるのかも知れません。
こういうことにならないようにするには、やっぱり時代の要請やプロからの提案
を(特に指導的立場にある人が)きちんと受け止めて上手に活動に取り込んだり
切り分けて行かないと、そもそも大切にしていた個人のモチベーションやグルー
プ内でのつながりすら失ってしまいかねない、という最初に戻るわけです。渡辺
さんは感じられているかも知れませんが、結構難しい時代なんですよ。
tkato
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