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[vsnet-j 21] Gakkai: IY UMa
- Date: Thu, 06 Jul 2000 21:26:38 +0900
- To: vsnet-j
- From: Makoto Uemura <uemura@kusastro.kyoto-u.ac.jp>
- Subject: [vsnet-j 21] Gakkai: IY UMa
- cc: uemura
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
今年の1月に見つかった食のある SU UMa 型矮新星 IY UMa (TmzV85) の
観測について、秋の学会でポスター発表を申し込みました。
植村 誠 (京都大宇宙物理)
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矮新星はロッシュローブを満たした主系列星から降ってくる物質が白色矮星の
まわりに降着円盤を形成している連星系で、数日から数ヵ月に一度、数等明るくなる
激変星の一種である。 降着円盤の空間構造は伴星による食が起る系の光度曲線
から再構成できる。食のある矮新星は現象のタイムスケールが短いため詳しい
観測が可能で、降着円盤の研究において非常に重要である。
我々は2000年1月に深い食のあるSU UMa型矮新星IY UMaを発見し、その
スーパーアウトバーストの観測をVSNETと通じて国内外の観測者と協力して行った。
我々は過去の観測から、スーパーアウトバーストの間隔が400日もしくは800日
であること、静穏時の等級(18.4等)に対し、爆発の振幅が5.4等であることを
示した。スーパーアウトバーストは少なくとも12日間続き、得られた光度曲線から、
SU UMa型特有のスーパーハンプの周期と、連星軌道周期をそれぞれ
$0.07588\pm 0.00001\;{\rm d}$、$0.073913\pm 0.000001\;{\rm d}$と求めた。
爆発中に観測されたこれらの特徴は典型的なSU UMa型矮新星のものである。
また、2000年4月には振幅約5等、持続期間約4日のノーマルアウトバーストが
観測された。
スーパーアウトバースト中の前半では食は幅が広く浅かったが、後半では幅が狭く
深い食が観測された。このことは時間と共に縮む円盤を考えると説明できる。
また、特に前半の食は輪郭が非対称で、非軸対称な輝度分布を持つ降着円盤の
存在を示唆している。我々は得られた光度曲線から、eclipse mapping法を用い
てスーパーアウトバースト中の降着円盤上の輝度分布を再構成した。その結果、
前半の光度曲線からは時間と共に形をかえる楕円型の輝度分布が得られ、
その非対称性がアウトバースト後半には弱まることが明らかになった。
楕円型の降着円盤は潮汐不安定性によるスーパーアウトバーストモデルの描像と
良く一致する。
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