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AF Cam
AF Cam UG(SU) 13.0-17.6p
「変光星」上にてUGSUの疑いのある星としてリストされているが、赤外測光
によると伴星は比較的早期のようであり、SUらしくない。また軌道周期の根拠と
なった赤外光度曲線はまばらな4時間程度のデータしかなく、無理に合わせれば1
時間台の周期も出るが、4時間程度の周期でもおかしくないように見える。おそら
く軌道周期の比較的短いUGSSであろう。
この星についてはSSだSUだと話が二転三転したが結局SUらしいことになった。
1987年8月の増光はsupermaximumのようにも見える。
UGSSかUGSUかと議論が絶えない星。最近superhump が検出されたようで
(別項参照)、UGSUらしい。実際にはグラフにあるように明るい極大と暗い極
大の両方があり、暗いものは15等くらいのこともあり、AAVSOの観測よりも増
光頻度は高いようである。以下にKurochkin の観測を挙げる。これはSternberg 天
文台の40cmアストログラフによる 143枚のプレートを調査したものである。
JD mpg
2433153−156 13.9
33903 14.5
34420−426 13.5
39379: 15.1
43049: 15.5
43789 14.2
43851: 14.9
44086 15.4
(このあとO−Cが書かれている?!)プレートの枚数と比較して、少し暗いとこ
ろまで見ればずいぶんたくさんの増光があることがわかる。F氏は「増光はまれ」
としているが露出不足ではないだろうか。
おまけとしてSzkodyらによる赤外測光のデータをあげておく。
J H K
1985 Jan 21 14.66 13.92 13.76
Jan 22 14.62 13.88 13.73
これからみると伴星はかなり早期のようなのですが?
「変光星」1989.04
・AF Cam は SU UMa 型でなかった
SUだ、SSだと話が2転3転した星だが、Astron.J 97,1176,1989 (Szkody and
Howell)によれば高時間分解能のスペクトル観測からこれまで言われていた周期は
検出されず、軌道周期は5時間程度であろうとの結論である。極小光度の赤外測光
から76分の周期を出したのはSzkodyとMateoで、周期67分のスーパーハンプを検出
したのはHowellとSzkody、と人騒がせな話である。論文中ではスペクトルの特徴に
SU UMa型に似た所もあるので同様のメカニズムが働いているかも知れないと弁解し
ている。他人ごととは思えないが・・
ちなみに激変星星図セットでは軌道周期は4時間程度ではないかとコメントして
あるしBulletin No.5 では76分の軌道周期はウソだと述べてある。わかったかな?
ということで、サーキュラー等のsupermaximumは全部間違いでフツーの増光でし
た。
ニュースとは言いながら夢のない、信頼性を失うような話ばかりで申し訳ありま
せんねえ。そこで次はちょっと夢のある話題を。