補足説明 「電磁波とガンマ線」
ガンマ線バーストの「ガンマ線」とは
X線よりも波長の短い電磁波のことです。「電磁波」とは電場と磁場の相互作用
で伝搬する波のことで、我々が目で感じる「光」も電磁波の一種です。目で
見える電磁波は「可視光」と呼ばれます。可視光のうち、波長が比較的長い
ものは赤く見え、短いものは青(紫)に見えます。人間の目では感じることが
できませんが、赤い方からより波長の長い電磁波が赤外線で、さらに波長が
長くなると電波と呼ばれます。一方、青(紫)色に見える可視光より波長が
短いものが紫外線です。そして、紫外線よりも波長の短い、温度で言うと
約1000万度に相当する領域の電磁波がX線です。ガンマ線とはそのX線よりも
二桁ほどさらにエネルギーが大きい電磁波領域のことを言います。
(なお、天文学以外の分野ではガンマ線とX線の区別は発生源によってなされる
ことが多いですが、天文学では波長による区分が行われます)
紫外線よりも波長が短い電磁波は地球大気を通過して地上には
届きません。従ってこれらの電磁波は地上の望遠鏡ではなく、人工衛星で
観測することになります。有名なハッブル宇宙望遠鏡(HST)は紫外線から
可視光を観測するための衛星で、他にもX線観測衛星やガンマ線観測衛星が
地球の周りを飛びながら、日夜データを取得しています。
右図:電磁波の呼称。各電磁波の目安になる温度と波長を併記している。
一部の図は
http://imagine.gsfc.nasa.gov/docs/science/know_l1/emspectrum.html
より引用。
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