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[vsnet-j 880] Re: Photometry
- Date: Wed, 7 Mar 2001 23:15:54 +0900 (JST)
- To: vsnet-j
- From: Taichi Kato <tkato>
- Subject: [vsnet-j 880] Re: Photometry
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
Re: [vsnet-j 869] Re: Photometry
> うちで測っている星野に極端に赤い星、青い星が無いせいもありますが、Icは、
> 直線に良くのります。
Rc, Ic など、比較的普通の星では(システム変換について)素性がよいのは、
それなりの理由があります。赤い方のバンド(特にIcバンド)では、高温の星で
は黒体輻射の Reyleigh-Jeans領域(直線的に下がる赤い方の部分)に近いために、
あまり色が変化しません。黒体のピーク波長がバンドに近付いてくるとこれから
のずれが顕著になってくるわけですが、G 型星で V バンドぐらいにピーク、M
型星で I バンドぐらいですから(非常に大ざっぱな話ですが)、M 型星よりも
青い星(測光標準星の大部分)ならばそう近似が悪くなさそうであることがわか
ります。逆にいえば、赤色変光星のような赤い星では近似を信用すると相当ずれ
る可能性があることがわかります。また、G 型星よりも赤い星では、V バンド
で同様の影響が現れてくることがわかります(事実上ほどんどの星で、U,B,Vは
独立した数字として扱わざるを得ないことになります)。
#これ以外に、Bバンドになると黒体からのずれの影響も大きくなります。いわゆる
#Balmer jumpというやつなど。
また赤い方で近似しやすい理由には、星間吸収が波長の逆数にほぼ比例している
ため、この影響が波長の関数として単純なことにもあります。
Rc, Ic はこのように、既知のバンドから(一定の範囲で)比較的よい精度で変換
できる性質がありますが、逆にいえばそのバンドを新たに観測することで追加さ
れる情報が少ないともいえます(赤い天体や、特別なスペクトルの天体について
はもちろん別)。VRI で測定するよりも、同じ3色であれば UBV の方が(普通の
星に関て霾鵑�多くなります;蔽辰造韮蛙Г世韻鯀�ぶならば、BVI が一番
豊富な情報を含んでいるでしょう。
> #ただし、標準システムに近いIcフィルターってなに?問題はありますが、文献に
> 載っていたり、市販されていたりするのには、
> #短波長側をローパスフィルターで切って、長波長側は検出器の感度のスロープを
> そのまま利用というの多いです。
標準システムはたまたま標準が定められた時の検出器で得やすかった特性になっ
ていますので、必ずしも論理的に定められたものでもないです。Rc バンドは現代
の CCD のすそ野をうまく使って再現できるようですが、Ic バンドはきちんと再現
しようとすると透過率を低く抑えないといけないので、大抵の場合は長い方を
フィルターでカットしないようにしてだいたいの形を合わせて、光量の方を優先
しています。
> #いや、いて座だから、これで吸収が無かったら、もっと明るい新星だったのだろうな?
これはそうでしょう。肉眼新星になっていたと思われます。