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[vsnet-j 269] Re: CCD vs visual observations



Re: [vsnet-j 268] Re: CCD vs visual observations

> 「LINEAR」という、既に動いている望遠鏡がありますよね。ただ、彼らは変光
> 星のデータを全く取得していない、というだけです。美星は、スペースデブリ
> や小惑星だけでなく、画像そのものを公開して、あらゆる分野のデータを画像
> から得られるような体制になっているので、大変ありがたいのですが。LINEAR 
> に、変光星のデータも蓄積して頂く、ということは、難しいのでしょうか。
> 
> 以前に木下大輔さんと考えたことがありましたが、メールを出して見るくらい
> しか思いつかず、あまり効果が無さそうなので、結局うやむやになっています。

 どうなんでしょうね。ソフトウエアをどう作っているかによると思いますが、
 測光部分をパスして移動天体検出に効率のよいアルゴリズムを採用していたら
 変光星データを取得することは新たにシステムを追加するぐらい大変かも知れ
 ませんね。逆に測光値がすでに出ていて単に捨てているだけであればもったい
 ないかも知れません。画像が欲しいとか言うと大変なことになりそうですが(^^;
 測光値のファイルがすでにあって利用されていないならば、聞いてみるのもよ
 いかも知れませんね。

> 上尾の門田さんは、上尾市内でCCDで彗星観測をされています。光害のある上
> 尾市内でも世界に先駆ける観測をできているのは、CCDのメリットだと思って
> います。しかし、低空の彗星を自宅で観測できる訳ではないので、台車に望遠
> 鏡とPCとCCD一式を載せて、ごろごろと手押しで移動されています。

 変光星は低空をわざわざ狙うことは特別な場合(珍しいアウトバーストなど)
 しかないので、「空がどこか見えていれば何か観測できるものはある」メリット
 はありますね。

#あと眼視観測していて思ったのですが、眼視のメリットとして「雲が相当多くても
#観測できる」というのはあるかも知れません。晴れている方向の変光星に向けるこ
#とで相当雲が多くても観測できますが、CCDではそう簡単ではないかも。
#(眼視でも変光星をたくさん知っていないと難しそうですが・・)

> 本当は逆に、変光星のための画
> 像を彗星やその他の分野のためにも活用したいという意向もありますが、今の
> ところ、「変光星以外のための画像を変光星のために活用」という活動が主に
> なっていますね。

 太陽系天体と変光星の絶対数の比からみても、「任意の画像を変光星研究に利用」
 する場面が絶対的に多くなると思います(もっとも、測光精度を要求するような
 場面では使える画像が一部限局されるかも知れませんが)。

#なので、MISAO project は90%ぐらいが変光星観測者のためにあるようなもので、
#なんて言ったら吉田さんにおこられそうですが(^^;)、(MISAO project members
#には内緒の話で^^;、変光星観測者の皆さんにとって)もっとばんばんと活用す
#べし、ということです。

##ところで、MISAO project の参加者の方でミラ・キャンペーンで利用できる
##画像をお持ちの方、あるいはこの機会に撮ってみよう、という方はおられま
##せんか?

> 画像を集めることになるので、結果的に、画像撮影者との間で繋がりができて
> きます。それぞれの撮影者は、変光星屋だったり、彗星屋だったり、当然それ
> ぞれの方が独自の世界を持っています。MISAOを通じて、彗星屋さんに変光星
> の世界への道を開いたり、分野をまたいだ情報交換ができると良いな、という
> 主旨で設立されたのが、misao-j ML ですね。

 misao-j には参加させていただいておりませんが、いろいろな分野の観測者が
 いろいろな形で情報交換することによって、他の分野への理解を深めることは
 大事なことだと思います。このMLも(VSNET全般を含めて)変光星中心ではあり
 ますが、オンラインで手軽に利用できる公開リソースとすることや、変光星に
 限らない他分野の話題も敬遠しないことで、さまざまな分野の方が別分野に触
 れる機会を提供できれば、と思っています。

tkato