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[vsnet-j 211] Re: CCD vs visual observations
- Date: Wed, 15 Nov 2000 00:14:06 +0900 (JST)
- To: vsnet-j
- From: Taichi Kato <tkato>
- Subject: [vsnet-j 211] Re: CCD vs visual observations
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
Re: [vsnet-j 206] Re: CCD vs visual observations
> なるほどね。それならありえますね。そのコストダウンの状況にもよるけど、次
> は以下に簡単にぽんと等級を出せるようにするのか?というソフトウエアの部分
> さえやっていければ、よいですね。
CCD一辺倒になるのがよいのか、という問題はさておいても、どこかのメーカー
がこういう機器を出してくれないかなあ?(たとえばビクセンあたり <- いやたま
たまそう思い付いただけですが(^^; が、数万円で科学的測光のできるCPU内蔵アイ
ピース型CCDとか、なんだかんだ言っているうちに何年か経ったら商品化され
ていたりして ...)
もう一つこれまでCCDが眼視に勝てなかった部分があるとすれば、一晩に観測
できるターゲットの個数でしょうか。これはCCDというよりも、CCDの視野
に一発で入れられる望遠鏡性能にも関係しそうですが、ボタンを押したら手動よ
り速く星が入って、CCDのボタンを押せば光度が出る、となったら確かに眼視
観測者でもそっちを使うかも知れない。(それだけの機構があればほとんど自動
観測ができてしまう)。望遠鏡技術の方もそのぐらいには行っているし、変光星
みたいに位置の決まっている星は、変光星図に相当するものを記憶させておいて
自動的に比較星から光度を求めて出すことも技術的にはそう難しくないことかも
知れません。
> なるほど、正確さのほうが重要だということなんですね。その哲学が強ければ、即効
> 性の話なんてあまり無意味と考えていてもおかしくないです。ただ、CCDは眼視より
> 制約が多いだけに、これからの変光星観測の持っていきようでは人口の激減につなが
> る危惧がありますね。
確かに持っていきよう、ではありますが、では変光星眼視観測は敷居が低いのか、
と言われると、メカは必要ないにしても実は結構難しいものかも知れない。それ
よりも多少投資は必要であっても、誰が押しても同じ結果が出る適度な価格の機
器があるならば、意外にもそちらの方が敷居が低い、ということもあるかも知れ
ません。
#うーん、電卓とそろばんみたいな感じなのかなぁ・・
> 有意義があるかないかはともかく、結局観測を楽しむというところに落ち着くの
> かな。ディスプレーでみるのもいいけど、実際に見る楽しみは別のものですから
> ね。
楽しみはどんな事でも一番に許されることでしょうね。(でも、案外ディスプレイ
で見る方が実物を見るより楽しいという方の方が多かったりしないだろうなあ
・・?)
> 継続性の重要性がうまく答えられないのですね…。 うーん それは困ったですね。
実は継続性があまり必要とされなくなっているのではないのかなあ。確かに過去
のデータベースにあるような星はそれだけが唯一の記録だったりするので、他の
方法では得られない情報を含んでいるはずだけど、これからに限れば過去の方法
を踏襲するよりも、短い時間でサーベイ的な観測をする方がより多量の情報量が
得られるとなると、継続性を問う意義が実は薄れてくるのかも知れません。この
辺になると難しくてよくわからないのですが、どんなものなのでしょう(反論を
期待)。
いずれにしても、少なくとも一部の人たちがかなり先陣を切って「眼視観測はそ
ろそろおしまいにしよう」に近い運動を始めていることだけは事実...
tkato