今月上旬のIAU Colloquium No. 193 に参加しました。 感想を少し書きます。 大マゼラン星雲の massive photomtery で周期1年未満、 明るさで見るとRed Giant Branch の変光星の周期光度関係が 3本あることが分かったのは1996年頃だったと思いますが、 当時あまり話題にならなかったようです。 その後、Wood が周期1年以上で明るさがAsymptotic Giant Branch の 範囲まで含めた変光星を調べ、周期光度曲線が5本あることを 指摘したのが、1999年でした。 野田さんが、昨年5月仙台で開かれた workshop で、 Wood の見つけた5本の系列を MOAの観測から確認できたこと、 及び大振幅の星はこれまでのミラ型の周期光度関係を満足する ことなどを発表しました。 今回のコロキウムで、板さん、Kiss さんなどが、OGLE のデータから 5本の系列を再確認、板さんは更に詳しい特徴に言及しました。 私は、野田さんの仙台での発表を紹介しました。 コロキウムのまとめでも言及され、これで、ようやく Wood の5本の系列がある程度多くの人に認められたようです。 (4年で認められたのは早い方でしょうね。) 現在分かっていることを列挙してみますと、 ミラ型と半規則(SR)との性質を見ると、ミラ型は大振幅で 明瞭な周期光度関係あり、SR は小振幅で周期光度関係は幅が あり、よく見ると複数の系列がある。また、周期色関係を 見ると、SRは赤い方にばらついているなど。 解析は進行中で、これからいろいろ細かい発見や、本格的な 議論が続きそうです。 竹内峯
Return to the Powerful Daisaku Nogami
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