Re: [vsnet-j 1615] Re: recent novae > 系外の新星の場合は、特に明るい物以外は、 > 観測するのが難しいから、一般に話題にされることもないし、発見の報告もあまり > されていないのとちゃうの? 1998年にまとめられた系外銀河の変光星リストをチェックしてみましたところ、 その時点で M31 に報告された新星(いろいろな文献に分散して報告されている ため、もちろんすべての数ではないでしょう。またスペクトルで新星と確認され ているものはほとんどありません)は400個近くありました。現在ではすでに 400個を超えているものと思われます。 ということで、(今後も確実に改訂が重ねられるかどうかはわかりませんが) 系外銀河の変光星(新星を含む)のカタログは実在しますし、もし「すばる」の 画像の中に新星を発見して誰かが報告すれば、いずれ取り入れられることになろ うと思いますが、「新星」と一般に言った時には数には含めていないようです。 ということで、系外銀河ではたとえばIAUCに発表されるよりはるかに多くの新星 が発見されていますので、M31nova2001-2 のような名称があまり意味を持たない こともわかります。 同様の意味で、球状星団の中の新星は今のところ銀河系の変光星カタログには入 っておらず、他にも扱う適当なカタログがなく(数が少ないので問題になること は少ないと思いますが)、一種の盲点になっているようです。 もうちょっと遠く(たとえばおとめ座銀河団)ぐらいになると、個々の天体のど れが確実に新星とは言えないものの、見つかったうち統計的には何個ぐらいは新 星だろう、という報告もあります。こうなると個々の天体をカタログに入れるこ とすら難しくなってきます(実際に系外銀河の変光星カタログには入っていませ ん)。