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[vsnet-j 1256] Re: SN 2001bg



山岡@九大理 です。

> 極大光度の 13.7はこの視線速度から予測される極大光度によく合っていて、
>自然な SN Ia っぽいですが、SN1920A がなぜ12等までなったのか(あるいは
>なぜそういう数字が残されたのか)を逆に調査してみた方がよいかも知れま
>せん。

あれ、どこかで書いたつもりだったんだが……。

SN 2001bgは、母銀河の中の星間雲によって、かなり深い星間吸収を受けてい
ます。IAUC 7626でCfAのスペクトル観測があり、Na I Dの吸収がEW = 0.15 nm
くらいあると報告があります。ぐんま天文台でのスペクトル(IAUC 7622)では、
ノイズに埋もれて見えませんでした。

このくらい吸収があると、V等級で2等以上暗く見えます。すなわち、もし吸収
がなかったら、このSN 2001bgは12等級より明るくなったはずです。SN 1920A
のほうは、母銀河から離れていたこともあり、母銀河による吸収は少なかった
んでしょう。SN 1920Aは、発見等級が11.8等で、もっと明るい記録もありまし
たが、それはちょっと間違いかも……と思い、IAUCではあのような表現になり
ました。

この銀河は、視線速度から予想されるよりずっと近くにあるのは確かです。

> なんだか12等になるかも知れないという情報が独り歩きしているみたいで、
> すでに減光中の今も「まだ見えてこない」「いつ増光するんだ」とか観測
>者の間で話がでているようです(+_+)。

あれ、どこで出てましたか? そちらでも補足記事を書かねば。

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