Re: [vsolj-obs 10305] VS query 97 [vsolj-obs] に報告された新変光星ですが、非常に興味深い天体のため、vsnet-j にも流します。 > お手数ですが未知、既知のご調査をお願い致します。 > > 概略天体位置 180204.2 -233744.0 (2000.0) 非常に面白い天体のようです。 USNO0600.14942653 180204.174 -233742.27 (2000.0) 12.4 15.6 2MASS 180204.136 -233741.91 (2000.0) 6.681 0.000 0.000 2MASS 180204.368 -233739.00 (2000.0) 0.000 0.000 0.000 IRAS17590-2337 175901.1 -233746 (1950.0) F12=398.04 F25=144.51 F60=36.30L F100=331.08L VAR=16 LRS=-1 possibly II: variable star with 'young' O-rich circumstellar shell or VII: variable star with more evolved C-rich circumstellar shell 180204.9 -233741 (2000.0) ASAS_J180205-2337.7 10.11I (0.46) 180203.9 -233733 (2000.0) RAFGL2048 180203.9 -233733 (2000.0) TMSS-20417 180204.0 -233741 (2000.0) WR104 13.54 WC9 Ve2-45 180204.0 -233743 (2000.0) IRAS17590-2337 411.500 140.200 37.590L 332.700L 16% 180204.0 -233743 (2000.0) SSC17590-2337 411.500 140.200 37.590L 332.700L 同定は以上の通りで、ASAS survey が変光星として挙げていますが正体をよく 知らずに単にリストしたもののように思えます(公式に報告されているかどう かもよくわかりません)。 この天体は WR104 というWR型の天体で(高温の大質量星で、水素の外層が はがれるまで質量放出の進んだ天体)、輝線天体の名称 Ve2-45 も持ってい ます。調べてみると MNRAS 290, L59 (1996) でスペクトルの大きな変化と1.1等 の減光が報告されているものの、GCVS編集部の目にとまらなかったのかも知れ ません(この文献はADS上オンラインでスキャンされたものが読めるようです)。 R CrB型のようなメカニズムが考えられたようです。 今回の観測はその天体が複数回にわたって増減光を繰り返すことを明らかにし たもので、天体の本質を明らかにする上でも非常に重要な情報になりそうです (しかも今明るいことがわかる)。変光を示唆した情報が過去にはあるものの、 これまでに各種カタログに登録されている情報では、長谷田さんの新発見と言 ってもまったく差し支えないように思います。天体が重要であることから、 長谷田さんに符号を付けていただたいたら、vsnet-alert などで観測を呼び掛 けたいと思います。 なお、赤外線では非常に明るい天体で、CCDでは非常に明るく写るものと思 われます。 tkato