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[vsnet-j 836] Re: Photometry
- Date: Wed, 28 Feb 2001 22:39:49 +0900 (JST)
- To: vsnet-j
- From: Taichi Kato <tkato>
- Subject: [vsnet-j 836] Re: Photometry
- Sender: owner-vsnet-j@kusastro.kyoto-u.ac.jp
Re: [vsnet-j 834] Photometry
こっちでコメントしたらよいのかな? ちょっとまだ不正確かも知れない部分が
ありましたので。
> なお、使用したフィルターの標準システムの光度がカタログに記載されていな
> い場合は、他のバンドの光度を使って換算することになります。例えば、Rcフィ
> ルターで撮影した場合、Tycho Catalogue にはRc光度は記載されていません。
> そのため、カタログに記載されているV光度とB-Vの値から、
>
> Rc = V - 0.5 * (B-V)
>
> という近似式で求めたRc光度を使います。
この近似式が使える範囲は、あまり極端でない色の星、としておくのがよいかと
思います(たとえば 0 < B-V < 1 か 1.5 程度まで)。そうでないと、Rc 等級
は B, V 等級がわかれば必ず求められてしまうような印象を与える式だからです。
また、「標準システム準拠システム」で撮られたものでも、標準システムとは微
妙な違いがあるのが普通です。多くの場合、それは2バンドで測定することによ
って標準システムに換算して発表します。
ですので、
(1) 標準システムに厳格に一致している場合
(1') 標準システムに近いシステムを標準システムに換算する場合
の2つに分けておくのがよいでしょう。(1') は現在はサポートされていない、
であるかも知れませんが、標準フィルターを使えば常に (1) の手順で観測できる
かのような誤解を与えるもとになるかも知れません。本来 (1') で整約すべき
ところが、1バンドしかないために(あるいは装備されていないために)、(2)
が使われている、と思っていただいた方がよいでしょう。
> 一般に観測システムの特性は、V光度とB-Vの値から、
>
> 観測システムの光度 = V + k * (B-V)
>
> という1次式で近似します。
えっと、これは V ではなく、「そのシステムに一番近いバンド」を選択します。
たとえば、赤に感度の高いCCDでは Rc を中心にします。
観測システムの光度 = Rc + k * (V-Rc) or
観測システムの光度 = Rc + k * (Rc-Ic) or
観測システムの光度 = Rc + k * (V-Ic) or
のような感じですね。もちろん V に近いシステムでは書かれた式でよいです。
(つまりは、k の絶対値が最も小さくなるようなバンドを中心に選びなさい、
とも言えるでしょう)。
> 観測システムの光度 = V - 0.5174 * (B-V)
のような場合は、このシステムが Rc に近いことを示していますので、Rc を
中心とするのが圧倒的によいです。
(1) でもコメントしているように、1次式で近似できるのは「近傍」だけです。
たとえば、V バンドに近いシステムならば V を中心とした1次式でかなりよい
近似ができますが、V から離れたシステムを V 近傍の式で近似するのはよくあ
りません。
たとえば sin(x) は x = 0 の付近では sin(x) = x と近似できるのに、x が大
きくなると近似できなくなるのと同じ理由です。
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