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[vsnet-j 11] Gakkai: VSNET



Gakkai: VSNET

 VSNET(前身も含めて)の10年を記念して(かどうかはともかく)、以下のような
 秋の天文学会発表を申し込みました。著者はVSNET管理者グループのメンバー経験
 者です。

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我々は1991年ごろより、当時ようやく普及の始まったインターネットを用いた
変光星を中心とした、突発天体・突発現象追跡のための電子メールによる国際
ネットワークの構築を始めた。1991年のヘルクレス座新星(V838 Her)の食の検出、
1992年のX線新星GRO~J0422+32のスーパーハンプの発見など、このネットワーク
が中心となって観測を進めた突発現象が多くあったが、1993年M81に出現した
近傍超新星1993Jや、特異な変光を示したカシオペア座新星(V705 Cas)における
迅速な情報伝達の成功に導かれ、多くの観測者の参加するネットワークへと成長
を遂げた。当時は個人ベースでのメール情報配信が中心であったが、1994年より
mailing list機能を活用したVSNET(Variable Star Network)が発足した。

VSNETは現在に至るまで、突発現象追跡の全世界的なセンターとして活躍し、特に
迅速な情報伝達が観測の成否を分ける激変星(矮新星など)アウトバーストの観測
に大きな成果を収めた。さらに近年、従来の常識を覆す新種のブラックホール
X線新星(V4641 Sgr)の発見や、銀河系ハロー中のブラックホールX線新星と考え
られるXTE~J1118+480の光学対応天体の発見、反復新星U Sco,CI Aqlの再爆発の
極めて早期の確認や同定など、IAUCなどに頼る従来の情報伝達方法の限界を超え
た目覚ましい成果を挙げている。数々の学術論文に触れられているように、近年
のこれらの天体の研究の進展はVSNETの活躍に負うところが大きい。さらに、
VSNETが中心となったVSNET Collaboration teamを組織し、これら突発天体の国際
的な追跡や衛星との同時観測を組織している。VSNETはWWW/ftpによる情報提供を
早くから始め、観測結果の即時公開やJavaを用いた最新の光度曲線など、先進技
術を利用した多くのサービスを提供している。

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